マドロネック図鑑
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瓦でカミロボ
 

「これに、なんかレリーフみたいな凹凸作るのって可能?」

「なんすか、コレ?」

「…瓦」

   ★     ★     ★

クリエイティブディレクター、青木克憲氏との
そんなやりとりから請け負う事になった今回の話。

瓦です。

瓦に造形です。

なんでも、デザイン関係のイベントだか何だかで
瓦を扱うようで、「瓦にロボを造形する」という事になりました。

Kami-Robo初めて触る瓦の土。

初めての素材は勝手が分からず、
最初はとにかく触って慣れるしかないなぁ、という
状態からのスタートとなりました。

って、こんな風に書いていると
改めて自分の無謀さに驚きます。

こういう場合って「自分の範疇に無い事は断る」って人と
「面白そうだからやってみる」という人に
分かれると思いますが、僕の場合は
好奇心に従って引き受けてしまうタイプですね。

賭けみたいなもんです。

特に今回は、焼いてみるまで実際の所は分からない、
非常にギャンブル性の高いモノ作りです。

運送中に割れるか、焼く時に割れるか…

「割れたら終わり」という考え方は
普段のモノ作りでは味わえない感覚です。

Kami-Robo若い頃、美大の先輩が
「カタチあるものは、いつか壊れるから…」と
優しげな笑顔で言っていたのには憧れたけど、
実際「修理できない」というのは相当な恐怖です。

その恐怖心から、制作中は知らず知らずのうちに
空手家が瓦割りしてる場面を思い浮かべてしまったり、

「いやいや、それは縁起でもない」と
イメージを振り払ったりしながら
Kami-Robo手を動かしている自分に気付く事に…。

そんなわけで、万が一の事を考えて
2枚作る事にしました。

それでも2枚とも割れたら、
その時は「カタチあるものは、いつか壊れるから…」と
笑むしかないでしょうね。

   ★     ★     ★

…とまぁ、試行錯誤の末に何とかカタチになりました。

自分なりの「鬼瓦」ってイメージです。

ただやっぱり、彫りの深さとか表面の具合って
焼いてみないと分からないですね。

どうなるでしょうか。 

とりあえず1ヶ月、乾燥です。



雑誌「Quanto」2009年5月号掲載

 
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