マドロネック図鑑
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MoMAでのフィギュア発売
 

この春からMoMA(ニューヨーク近代美術館)で
カミロボ紙製フィギュアの販売が始まりました。

MoMAでの販売は「Destination Japan」
という枠組みの中での
先行販売という形になっていて、その後、
販売の範囲を拡げる予定で進行しています。

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話はさかのぼって今から5年ほど前、
カミロボを発表した最初の頃の話です。

何かものごとが始まる時ってのは、
得てしてそういうものなのかも知れませんが、
当時は本当に、一気にドーン!と「祭り」が始まる感じがあって、
僕自身、正直気持ちがついていかない部分がありました。

そんな中で、カミロボ展開の幾つかのシミュレーションを
見せてもらった中に、紙製フィギュアを
ブリスターパックに入れた物がありました。

ま、見せてもらった、というかその制作には
自分自身も参加していたのですが、だからこそ
何だかとっても不安な気持ちになったのを覚えています。

「クローンを作っている…」と思ってしまったんですね。僕は。

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それからずいぶん長い時間が経ちました。

その間に僕はいろいろと貴重で有意義な経験を
させてもらいました。

展覧会やイベントで「カミロボが好きだ」と
思って下さる方々(大人の人や子供さんや男の人、女の人…)と
直接交流させていただいた事も大きかったと思います。

そんなある時、僕は自分の部屋に並べている
本や映像や音楽を見て、「複製」について考えたりしました。

これは本当に当たり前の話ではあるのですが、
自分の部屋にある本も、映像も、音楽も…
すべて自分が「好きだと思ったモノ」の「複製」なんだなぁ、と。

で、僕は思いました。

自分が生み出したモノを「好きだ」と思ってくれる人が、
その複製を大事にしてくれる、という事の意味を。

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…と、まあ、迷い迷いの紆余曲折を経て、
カミロボ紙製フィギュアをひとつの形にすることが出来ました。

オモチャと素材、という部分で言うと、
ぬいぐるみ、プラモデル、超合金、ソフビ…など、
オモチャはその形態が「素材名や製法と共に存在している」ものが
多いなぁ、と前から思っていました。

特別な呼び名がなくても、木やブリキなどのオモチャも同様に
「素材」を前面に打ち出して存在していると思います。

そんな中で、紙製の「カミロボ」という
オモチャ(複製品)をひとつの形にできた事は、
オモチャ好きの僕としても意味のある事ではないかなぁ、と
今は思っています。

雑誌「Quanto」2008年5月号掲載

 
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