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サーフェイサーの話。
サーフェイサーとは、模型を作る時
塗装前の表面仕上げに吹く下地剤のことです。
(模型を作る方には今さら説明不要のアレです)
普段の仕事では毎回登場するサーフェイサー。
飛び散り防止のダンボールの仕切りに向けて
シュッ!と吹くのが、もう長い間変わらずに
定着している自分スタイルなのですが、
長い間、ダンボールを取り替えずに使い続けたら
最近そのダンボールが
えらい事になってきました。(写真参照)
★ ★ ★
しかしこれは、なんて言うか、すごい質感です。
何年もかかって、少しずつ、少しずつ作られた質感。
ぼくが「作ろう」と思って
意識的に立体物を作ったその向こう側で、
飛び散ったスプレーが少しずつ堆積して
いつのまにか無意識に別のものを作っていたと。
そういうわけです。
でも「面白い質感だ」と気付いたものの
このダンボールを「ゴミ」として見ている事に
変わりはない、という事にも気付いたので、
試しにもう少し積極的に「これは良いものだ」と
意識してみることにしました。
さらに「これは長い時間かけないと作れないものだ」とも
意識してみることにしてみました。
その瞬間、自分の中で「ただのゴミ」だったものが
「捨てるのは惜しいもの」に変化しました。
★ ★ ★
もし仮に
「この質感…
これはオレの中の ” 仕事に懸ける情熱 ” が
少しずつ形になった、言わば ” 心の鍾乳石 ” だ…
これこそが… オレの作りたかったものなんだ!」と
何かの拍子に自分の意識が目覚めてしまったとして、
(注 : 妄想突入中)
さらにこの「質感のすごいダンボール」が
客観的にも何らかの高い評価を受けて、
国際的なオークションでものすごい高値で落札されて
結果的に今までこのダンボールの前で
大量に作ってきた「商品原型」の総制作費より
高く売れたりすると…
(注:妄想暴走中)
本業で作った「商品原型」の方が
「作業中に出たゴミ」と
考えてしまうようになるのかな、とか、
いや、それは豆腐とおからのような関係で
両方が成果物と考えるのが妥当だろ、とか、
いや、おからを成果物と考えるのは
ちょっとニュアンスが違うんじゃないか、とか…
いや、こんなの、単にサーフェイサーを
ダンボールに向かって
遠くからフワ〜ッと吹き続けるだけで
すぐ作れるでしょ、とか…
うむ、しかしその作り方は
” 質感のすごいダンボール道 ” に反する行為だ、とか…
いやいや、" 道 " ってなんやねん、とか…
放っといたらいつまでも書き続けて
話の内容が変わってしまいそうですが
話を戻すと、
「意識と無意識」だったり「表側と裏側」だったり…
ふとそんな事を考えたのでした。 |